2026.05/15日号|AIネイティブ企業はGTMフェーズで調査リリースをどのように活用しているか?
●②SmartHR|『名もなき業務』実態調査
●③マネーフォワード|確定申告とAI活用に関する意識調査
●④タップル|利用満足度調査
AIによる既存のリサーチ業務への影響を日々ウォッチしている中で、AIプロダクトやAIエージェントの導入が企業や事業の調査リリース(データPR)にどのような影響を及ぼすのか、ということに一段と関心を高めておく必要があることを実感しています。
AIプロダクトやAIエージェントはここ1~2年で言えば目玉機能の位置づけであり、今年以降のAI駆動標準開発期には基幹となるシステムやサービスそのものです。今時点では開発・検証の工程がホットですが、リリースの工程も工夫が必要になる時が訪れます。
企業におけるAI活用実績のPRといえば「各組織での作業効率化がこれだけ進みました」(工数削減○時間、部門使用率○%)という総合的な業務効率化をアピールする趣旨のものが主体で、ここ数年はそれを越える題材というのはあまり見ませんでした。
こうした単純な作業効率実績はシステムや業務端末のログデータを計測すれば成り立つので、リサーチャーの出番はありません。また強いて関わるとしても、「使っていますか?」「変わりましたか?」という意識回答の質問を行うくらいのものでした。
しかし技術の焦点がプロンプトエンジニアリングからコンテキストエンジニアリングにシフトするにつれて、アウトカムをどのような評価モデルやメトリクスで測るべきか、という本質的な業務の問いがメインになってきており、調査活用に追い風が吹いています。
一方、誰がどのようにそれを行うのかについてはまだ先例が少なく、特に調査テーマとそれに関連するメトリクス(評価指標)の組合せはまだ開拓されきっていません。実際、AIエージェントの導入実績リリースでもまだまだ機能価値の説明に留まっています。
ここの理想形を考えるのは純粋な広報の仕事というより、事業開発、プロダクトマネージャー、マーケターをはじめとしたGTM(Go-To-Market)に携わるメンバーが知恵を出しあっていく必要があります(当然、リサーチャーはその中心にいたいもの)。
今回のレターでは、こうしたAIエージェント開発の前提となる業務理解(業務非効率な状態を検証している)をもたらす調査PRの事例について、発信主体が事業会社のものを中心にピックアップして、発出すべき調査リリースのあり方を考察していきます。
※本記事で総称して使用している「調査リリース」(データPR)とは、主に製品や機能のリリースと前後して行われている自主調査の公表の取り組みを指しています。各企業における公開趣旨の詳細は本文中のそれぞれのプレスリリースをご参照ください。
🔍リサーチハック 101(2026.5/15日号)「AIネイティブ企業はGTMフェーズで調査リリースをどのように活用しているか?」
●①LayerX|社内問い合わせ対応に関する実態調査
●②SmartHR|『名もなき業務』実態調査
●③マネーフォワード|確定申告とAI活用に関する意識調査
●④タップル|利用満足度調査