2025.10/15日号|新刊『リサーチからはじめる仮説ドリブン・マーケティング』著者による見どころ解説

●タイトル
●表紙
●対象読者(職種・ユースケース)
●本の構成(概観・目次)
●本の特長(内容・図版・参考)
菅原大介 2025.11.19
誰でも

新刊『リサーチからはじめる仮説ドリブン・マーケティング』の発売日が12月5日(金)に決まりました!Amazonほかでの予約もスタートしています。書店での陳列は4日~5日頃に、予約だと5日(金)着になる予定です(書店の方が少し早く見れそう)。

仮説は自然科学分野で理論が形成されたテーマであり、ビジネスシーンにおける方法論はあまり共有されていないのが現状です。すなわち、推論の考え方(帰納法・演繹法)や洞察の重要性は自明ながら、結局実務では何をしたら良いのかよくわかりません。

本書では仮説を駆使するシーンを明確にマーケティング業務に定め、その中で方法論としてのリサーチを扱い、探索・検証それぞれに役立つ実践ノウハウをまとめています。あらためて仮説を学んでいきたい人に向けてこのレターでは見どころを解説します。

🔍リサーチハック 101(2025.10/15日号)新刊『リサーチからはじめる仮説ドリブン・マーケティング』著者による見どころ解説

●タイトル
●表紙
●対象読者(職種・ユースケース)
●本の構成(概観・目次)
●本の特長(内容・図版・参考)

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●タイトル

本のタイトルは、【『リサーチからはじめる仮説ドリブン・マーケティング―企画・分析スキルを最大化する全技法』】です。リサーチを手段として仮説を駆使してマーケティングの成果を上げるということを言い切るネーミングにできたなと思います。

書籍のテーマでは「仮説思考」の打ち出しがよく流通していますが、コンサルタントの著者が書く論理学の本を彷彿させるため、より実務に近く、英語での言い換えにもあたる「仮説ドリブン」を採用し、マーケ本っぽく副題は「全技法」で締めています。

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●表紙

本のカバーは紺地に黄色の題字+金系のオビです。初級者向けではあるものの内容は実務者向けなのでややカチっとした雰囲気を出して、イラストや書体で中和してもらいました。「仮説」の箇所の文字組みも類書では見ない置き方で気に入っています。

表紙については前号の読者アンケートにご協力ありがとうございました。投票上の同率1位のカバーで吟味したうえで、前述のように初級者向けながら仮説の読み物というよりは実務ガイドとして認識されるようストレートにビジネス書感を出しています。

今回、装丁家さんは本文と同じデザイナーさんに依頼しており、書籍としての一貫性を出しています。通常は表紙だけ異なることの方が多いのですが、思考力テーマは同じ装丁家さんが相次いでいて似た表紙パターンが多く、あえて避けることにしました。

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●対象読者(職種)

対象読者(職種)は、書名に「マーケティング」と入っている通り、企画・マーケティング・事業開発に従事していてリサーチを行う機会があるビジネスパーソンをメインに想定しています(普通に仮説の入門書としてもご覧いただけるように書きました)。

またおそらく一番相性が良いのは「ブランドマネージャー」で、ブランドの責任者という本来の意味でのブランドマネージャーの方はもちろん、企画から販売まで一貫して商品・サービスの事業活動に携わるスタイルで働いている方にもおすすめしたいです。

というのも、仮説は推論によって導かれたその時点では点のアイデアですが、事業活動の中で連続的に運用してはじめてビジネス成果が出るものなので、バーチカルに商品やサービスのライフサイクルに関わっている方は使いどころがたくさんあるためです。

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●対象読者(ユースケース)

対象読者(ユースケース)で捉えるとより本書をおすすめしたい人の実像をお伝えできるかと思い、企画・マーケティングの仕事におけるよくある課題と、本書に収録している仮説に関連したソリューションの対応関係をまとめると次のように整理できます。

情報収集を何から始めたらよいかわからない▶仮説出しに有益な情報素材を集める(第4章  デスクリサーチによるインプット法:広告、雑誌、Instagram)

データはあるけれどストーリーが浮かばない▶事象や数値が持つ意味合いに気づく(第6章  データ分析の観点と技法:定量データを見る、定性データを見る)

アイデアを検証する指標や手法がわからない▶調査によってデータをデザインする(第9章  ブランド仮説の検証調査:イメージ、第一想起、好意度、独自性、新奇性ほか)

決裁や活用の段階になると意思決定できない▶仮説を共有・討議の用途で編集する(第8章  初期仮説の言語化:仮説マップ、ケーススタディ、ベストエピソードほか)

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●本の構成(概観)

本の構成(概観)は、仮説の運用を「データから仮説を導き出す段階」(フェーズ1)と「仮説を調査へと落とし込む段階」(フェーズ2)の2フェーズで捉え、各段階で重要となるコアスキルを「仮説のマネジメントスキル」として位置づけています。

具体的には、「デスクリサーチ力」と「分析力」は初期仮説を導くまでのインプットシーンに、「設計力」と「ドキュメンテーション力」は最終仮説を固めるためのアウトプットシーンに帰結するよう、それぞれのコアスキルの位置づけを定義しました。

いわゆるダブルダイヤモンドモデルの左側をフェーズ1として、右側をフェーズ2として捉えており、発散のために必要な思考の燃料をインプット系のスキルによって、収束のために必要な判断の材料をアウトプット系のスキルによって担保しています。

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●本の構成(目次)

本の構成(目次)は全4部構成になっており、第1部で仮説(仮説思考)について基礎概念を説明したのち、メインは第2部から第4部にかけて、仮説を立てる→仮説を確かめる→仮説を決めるという一連の仮説運用に係る展開に沿って説明しています。

仮説の運用シーンでは一般的には「仮説探索」の方が業務初期のハードルが高いため、第2部:仮説を立てるに紐づく章を厚めに取っており、情報収集から分析を経て初期仮説を言語化するまでの道のりで必要になるステップとハウツーを説明しています。

後半の第3部・第4部は「仮説検証」のパートでありつつ実際には実践編のような趣きで、ブランド・マーケティング・デザインそれぞれの業務における仮説の立て方・使い方をごく簡単なアンケート調査を使って確かめるモデルによって説明しています。

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●本の特長(内容)

本の特長(内容)として、仮説探索の領域においては、データから”気づく”ステップを徹底解説しています。推論では分析者の洞察力が非常に重要なため、事実→解釈→仮説というステップでリサーチャーが行う洞察の工程を全編の例示で言語化しています。

また仮説検証の領域においては、ブランドの調査でよく使う検証指標を15点紹介しており、仮説の検証指標と調査の方法論をセットで説明しています。具体的には、イメージ、第一想起、好意度、独自性、新奇性、きっかけ、態度変容などが該当します。

●本の特長(図版)

本の特長(図版)として、「質問サンプル」と「資料サンプル」を充実させています。紙幅の関係で本文中心の誌面ではありますが、今作でもそのまま使える調査票のテンプレートや成果物を資料化する時のスライドイメージなどの要素を掲載しています。

書籍後半を中心に登場する「質問サンプル」は各種の仮説検証をアンケート調査で行う際にモデルとなるような質問文・選択肢の見本となっています。「資料サンプル」は初期仮説をまとめる時と最終仮説を決裁する時に便利なものを主に掲載しています。

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●本の特長(参考)

本の特長(参考)として、有名ブランドの事例研究も収録しています。全編にわたって分析・推論の各技法を学ぶにあたって最適な商品ブランドの事例を入れています。仮説のモデリングでは調査の方法論に加えて成功イメージも重要なので、お楽しみに。

ほか、仮説関連の用語説明も第1章で取り上げるようにしました。仮説の重要ワードである問い・推論のほか、帰納法・演繹法についても言及しています。専門書を読もうとすると大変ですが、事前情報を入れなくても一通り理解できる内容になっています。

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●あとがき

今後、出版関連イベントも決定しているので、随時ニュースレターでもお知らせします。もちろん、レターでは「通常のリサーチノウハウを読みたい」という読者もいらっしゃると思います。お知らせは少し多くなりますが、できるだけ通常運転も心がけますね!

※私自身は必ずしもAmazonでの事前予約は薦めておらず、書店でじっくり見てから検討したい!というケースも歓迎です。ウェブ上の書誌ページやニュースレターをご覧いただきながら徐々にリサーチ×仮説思考のテーマに関心を深めていただけたら嬉しいです。

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